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はなればなれに

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21歳になって半年が過ぎた。半年、6ヶ月。わたしがイギリスにいた日々も同じ期間だった。早いのか遅いのか分からない。この半年わたしはずっと、日本にいた。 「9月の心地良い晴れの日は 懐かしい 優しい 切ない あたたかい思いで胸が詰まる 日本を離れて ひとりで歩いた日々 その地がどこであろうと、この光はわたしを包んでくれる この眩しさに思い出が溢れる 苦しい」 昨年の9月、わたしの日記帳。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 クラスメート達より不器用な私は、卒業制作も人一倍時間がかかる。平日は朝から晩まで学校にいて、土日は必要最低限のためにアルバイトに行って、前ほど絵筆も握れなくて、それで、あっという間に21歳は半分過ぎてしまった。ハッとした。どんな事だって一つ一つ頑張るって当たり前のことを、忙しいだけで忘れそうになっちゃう。 将来の事すごくすごく悩む日も、急に何もかも開けちゃったかのように 前の私に戻れる日もあるの。全部放り投げて旅に出ようと思う日もある。(行かないけど) 毎日毎日心はくるくると動いて、どれが正解なのかもまだわからない。同じ忙しさの中でも進んでいくみんながキラキラ眩しくて、それがまだできない自分が情けなくってたまらなくなる日もある。でも、世界はきっと、私が思うよりもっと単純で嬉しいことなんだ。なんて思う日もある。 本当はね、一回、もう全然違う世界に行こうかとも思ったんだ。絵も文も関係ない、全然違う世界。 そしたら、まさにそこへ行こうとしていたその日に、トムズボックスの土井さんにお逢いする事ができたの。偶然持ってた絵をパッとお見せしたら、こんな中途半端な一学生の絵に対しても、ちゃんと意見をくださった。その時頭にガツンと来て、心臓がバクバクして、夜の満員電車の中なのに描きたくて描きたくておかしくなりそうで、閉店間際の世界堂に飛び込んで、新しいスケッチブックを胸に抱えて、何もかも忘れて子どもみたいにわんわん泣きながら帰った。全然褒められた訳でもないのに、むしろ自分の未熟さを叩きつけられたのに、すごくすごく心に響いた。大人の人達の世界を少しずつ知って怖くなって逃げ出そうとしていた私の胸に、土井さんの言葉は強烈に突き刺さったの。 この感覚は、宇野亜喜良先生や、平岡淳子さん、熊井明子さん、そして田村セツコ先生とお話ししていて感じたものと同じだった。私も、彼らの世界