23歳って、おかあさんが結婚した歳。

地元に帰ると、今の生活は全部夢を見てたのかと ふと思うことがある。

友人たちとシェアハウスに暮らしてること。東京のど真ん中、中央区で働いてること。優しい恋人がいること。映画も展示もすぐに行ける地で生活していること。

私は変わってゆく、故郷も変わってゆく。


小さな商店の多くは店じまいしてしまった。近所の家が更地になっていた。いつも私を引っ張るように歩いていたハッピーを、抱えて散歩するようになった。アンが1ヶ月ほど、家に帰っていないらしい。


「描ける」「大学の勉強が活かせる」
そんなお気楽な決め手と共に、1年前テキスタイルデザイナーになった。でもフォーマルウェアと日本産生地の不振により、うちの小さな会社も厳しい状況だ。以前のブログに綴った「描きたい。描きたい。」それだけじゃダメになってしまった。今年に入ってからは描く以外の仕事も自ら探してするようになった。入社したての頃、企画・事務・営業のお仕事全部手伝ってたけどそれとは違う。何が正しいのかもわからないけれど、とにかく何でも一生懸命やってたら それを見ていてくれる人が1人でもいて 嬉しかったの。

私は10年ぶりに雇われた新人で、生地屋の業界にも同世代がほとんどいない。唯でさえ人員増加が難しい中、新卒の新人を入れるのは会社にとっても投資のような感覚だったと思う。今は唯、その期待に応えたい。結局今私を一番突き動かす原動力は、この1年で培った人々との関係性、人情なんだと思う。

「愛がある物作りがしたい」
ずっとそう思ってる。でもその想いをファッションに活かすのは、やっぱり難しいのかなとずっと思ってた。働き始めて益々確信してた。だけど今、それができる、それをしたいと感じてる。

絵を描く時と同じ想いで、今、私は服と向き合っている。
理不尽なむなしいやるせない思いも沢山したけれど、それらも全て抱きしめて乗り越えて。

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